抄録
「糖尿病とは教育の病気である」と言われており,多くの施設で,患者が自己管理能力を身に付けられるよう療養指導を行っている.糖尿病に関連する療養指導には在宅療養指導,糖尿病透析予防指導,糖尿病合併症管理等,看護師が指導を行っても,加算算定が認められているものがある.フットケアは糖尿病合併症管理に含まれており,2008年の診療報酬で算定可能となって以降,糖尿病合併症管理料算定実績は年々増加している.しかし,フットケアが全国的に盛んに行われているのにもかかわらず,下肢切断患者数や足潰瘍発生率の抑制効果にはいまだ否定的な報告が多い.当院が行っているフットケアの体制や内容を振り返り,ほかの療養指導との関連や効果的な療養指導(フットケア方法)について,また透析室や地域施設との連携について考えた.