2004 年 12 巻 2 号 p. 47-59
企業価値を高めるためには,全てのステークホルダーを満足させ,継続的な協力関係を維持しながら,複数の目標間のバランスをとりつつ環境の変化に適切に対応することが必要である.企業価値を表す指標の一つとして経済的残余利益の指標があるが,その指標にもステークホルダーの要求を反映したコストを考慮に入れる必要がある.本稿では具体的な企業価値を高める戦略決定法として,単年度のそのような経済的残余利益目標をクリアーしつつ,プロジェクトの実行による割引キャッシュフロー最大化モデルを立てて調整する方法を提案した.そして,このモデルの解をもとにして,目標・施策展開による実施法について考察した.