2012 年 20 巻 1 号 p. 37-51
本論文では,組織成長に応じて重視される製品イノベーションのタイプが異なるのか,また,そのタイプごとに,どのようなマネジメント・コントロールが有用であるのかを探索的に明らかにする.具体的には,第1に,マネジメント・コントロールが急進的イノベーションと漸進的イノベーションという2つのタイプの製品イノベーションの創出に与える影響を明らかにする.第2に,組織成長に応じて重視される製品イノベーションのタイプが異なることを明らかにする.質問票調査に基づく分析の結果,急進的イノベーションの創出には理念コントロールの利用,漸進的イノベーションの創出には理念こコントロールに加えて,対話型コントロールの利用が有用であることが確認された.さらに,組織成長に応じて異なるタイプの製品イノベーションが重視されることは確認されず,新興企業ほど革新的イノベーション,漸進的イノベーションの創出をともに重視する傾向があることが推察された.