2021 年 29 巻 2 号 p. 63-70
リーマンショックに始まった株式会社亀山電機の経営不振改善のため,筆者をはじめとした経営陣は全く経営や会計について戦略のなかったところから策定と改善を繰り返してきた.その結果として,現在はBSCを軸にした経営目標の設定とそれに伴う実績の分析を行っている.亀山電機のBSCは全社BSCと部門BSCの2つが現在導入されており,今後個人BSCを追加することで3段階でのBSCの活用を予定している.これを導入することによって,経営及び会計の面での効率化・合理化及び結果の改善が可能となっただけでなく,様々な気づきを得ることができた.しかし,依然として特に社員との認識の齟齬等を改善点として残しているため,亀山電機は今後もBSCをより自社の特性にかみあうよう発展させていく必要がある.