管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌
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Print ISSN : 0918-7863
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アーカイバルデータは管理会計研究にとって有益か?
小笠原 亨
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2026 年 34 巻 2 号 p. 47-61

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抄録

アーカイバルデータをもちいた実証分析は,現代の管理会計研究において主要な方法論の1つとなっている.しかし,アーカイバルデータに固有の特徴や限界について,これまで十分に議論されてこなかった.本稿では,アーカイバルデータの特徴である大規模サンプルが,仮説検証の結果にもたらす影響に着目し,そこから生じる問題点を指摘する.具体的には,有意差の検出が容易になることで,実質的な意味を欠く結果が「有意」として報告される危険性を取り上げる.そのうえで,アーカイバルデータを有益に活用するための方針として,①厳密な理論にもとづく仮説を検証するメカニズムの解明,②データに明瞭な差や傾向が確認できることを報告するマクロの描写,という2つの方向性を提案する.

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