2012 年 12 巻 p. 145-151
従来,競争力診断の主な特徴として,①競争力診断の対象:企業(ミクロ)レベル,②競争力診断の技法:SWOT分析,経験曲線など競争戦略の策定技法を採用,③静態的な競争力診断:一定時点の要因別診断など,の3点が挙げられる。しかしながら,半導体産業のように,国家の運命を左右する産業において,上述した従来の経営診断方法論やフレームワークでは限界がある。本論文では,経済システム(マクロ)・産業システム(セミ・マクロ)・経営システム(ミクロ)の関係性分析を踏まえた競争力診断について,半導体産業に特化して,仮説を設定して分析した。