2014 年 14 巻 p. 124-129
中国不動産業は,中国における新たな産業として過去35年間に順調に発展してきたと言える。中国における不動産供給側のおもな担い手は,不動産開発企業であり,都市部での旺盛な住宅需要と豊富な投資資金の流入を背景に,それら企業は住宅開発を中心に急拡大してきた。本研究では,中国不動産業研究の第一歩として中国不動産業発展の歴史を政府の土地政策や金融政策などの視点から整理し,中国不動産業の特徴と課題を示す。また,中国不動産業の現状を開発規模,民間企業と国有企業の混在,住宅購入プロセスなどによって特徴づける。