日本経営診断学会論集
Online ISSN : 1882-4544
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総合商社の商権ビジネスの変化と機能の本質
垰本 一雄
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2016 年 16 巻 p. 15-20

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抄録

総合商社は2000年代に入り,伝統的中核事業である商権ビジネスを子会社に移管してきた。子会社がオペレーション,親会社はビジネス創造を担当する。筆者はこれまで,価値共創型企業システムとして総合商社を捉えれば,その機能の本質はビジネス創造である,ということを示そうとしてきた。先行研究は膨大であるが,多くは,総合商社を分析するために収益モデルのオペレーションに着目した結果,経営診断の視点から本質的な機能を把握し切れなかったようである。本稿では事例分析を通じて,親会社と子会社で役割を分担しているときにおいても,総合商社機能の本質がビジネス創造であることをはっきりと示す。

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© 2016 日本経営診断学会
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