抄録
静脈産業において自動車解体業は重要な役割を果たしている。業界発展のため,本研究は仕入業務に焦点を当てる。不安定な仕入は,事業者の売上減少や固定費の負担増加を招くからである。そこで,リサーチ・クエスチョンは,「自動車解体業における仕入業務の診断ノウハウとは何か」と設定する。事例から診断サイクルに関する仮説を記述的に導出し,「①可視化→②評価→③具体策検討」という新たな診断ノウハウを提示する。業界全体で仕入業務が構造的に困難な状況にあるなか,経営努力を惜しまない事業者に向けて,この仮説は有効な支援につながる可能性がある。