2025 年 25 巻 p. 41-47
本研究は,高蔵寺ニュータウンを対象に,到達圏分析と住民意識調査を組み合わせて食料品アクセス問題を明らかにした。分析の結果,地理的条件や店舗の立地,住民の移動手段等の物理的要因に加え,店舗の価格への満足度といった主観的要因が購買環境評価に影響を与えることが示された。また,高低差の大きい地域では徒歩移動が困難となり,自動車の有無が購買行動における主要な要因であることが確認された。これらの結果をふまえ,物理的アクセスの改善に加え,店舗機能の向上や地域特性を考慮した施策の必要性を提言した。本研究の成果は,購買環境改善や住民の生活満足度向上を目指した政策立案に貢献する基盤的知見を提供するものである。