抄録
日本におけるトラック業界において、運送事業者の人材開発に関する問題は深刻である。そこで、長期的なビジョンとそれにともなうコストという条件を踏まえて、各社が人材開発を行うことにより、その都度時流のあった人材を育成するのではなく、業界全体と個別企業の将来像を踏まえた、理想する人材を一貫して育成することが望ましい。しかしながら、現状では運送事業者の利益を確保するだけでも困難な状態であり、各企業の本研究はそのための一歩にしたいと考えている。日本におけるトラック業界の現状を把握し、今後の望ましい業界像を検討する。その上で、トラック業界における人材開発に関して考察する。