抄録
中国経済は、2008年のアメリカ発金融危機を契機とする世界同時不況からの経済の立ち直りを加速し、GDP規模で2009年度中に日本を追い抜く勢いにある。これまで、特異な政治・経済体制のもとで、海外先進諸国からの資本・技術に牽引されてきたが、今後は世界経済の回復・成長を牽引する役割を期待されるまでに至っている。本稿は、中国での現地経営を比較的早期に展開する日系企業で働く中国人社員の労働意識と、日本の同一系列企業における社員意識の結果を比較・検討し、いわゆる日本型人的資源管理について実証的に考察しようとするものである。
