運動障害
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特別講演
神経筋接合部疾患の病態 ー総説ー
佐橋 功
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2010 年 20 巻 2 号 p. 65-76

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抄録
神経筋接合部疾患(NMJ-D)はチャンネル異常症であり,代表的な一次性疾患は,(A)自己抗体によ る疾患群(自己免疫性後天性):重症筋無力症(MG)は AChR-MG と MuSK-MG および抗 AChR・MuSK 両抗体が陰性のdouble SNMG,LEMS,Isaacs症候群と,(B)先天性疾患群:CMS,Schwartz-Jampel 症候群がある.とくに頻度が高い AChR-MG では,より多様な抗体が多彩な臨床像を形成,MuSK-MG は 依然として発症機構は未解明,double SNMGでは集族化(clustering)AChR抗体等の問題,LEMSでは Sox1 抗体,CMS では各種病因の多様性などが現在の問題や議論点として挙げられ,これらにつき解説した.
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© 2010 日本運動障害研究会
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