抄録
腰痛は性別や職業を問わず,多くの人が悩む症状の1 つであり,原因の1 つに座位時間の
長さがある.日本人の勤務時間に占める座位時間は70~80%(平均7 時間で世界最長)といわれており,
長時間の悪い座位姿勢が腰への負担を大きくしているといえる.そこで本研究では,座位における腰部へ
の負担を軽減するために,正しい姿勢への意識変革を行うことを目的とする.そのために,対象者の座面の
圧力をセンサーで測定し姿勢を評価する姿勢測定マットを開発した.センサーは座位姿勢時の臀部と大
腿の接続後部の位置に設置する.本稿では,開発した姿勢測定マットの概要とパイロット調査の結果を報
告する.