日本教育工学雑誌
Online ISSN : 2432-6038
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児童生徒の情報機器利用能力に関する調査項目の開発と調査結果
藤井 義久
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1997 年 21 巻 2 号 p. 83-92

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抄録

本研究の目的は,調査によって,わが国における児童生徒の情報機器利用能力の実態を明らかにするとともに,その能力を向上させる方策について検討することであった.調査対象者は,東京都内の小学5年生502名と中学2年生507名である.調査は,授業時間中に担任によって実施された.なお実施した調査は,家庭における情報機器所有率調査,情報機器理解度テスト,情報機器利用能力調査,情報機器利用能力向上要因調査である.まず,「反応率」,「弁別力」,「内的整合性」の観点から,情報機器利用能力調査項目が吟味され,最終的に40項目からなる情報機器利用能力尺度が開発された.そして,児童生徒の情報機器利用能力を向上させるためには,家庭においてもっと情報機器を増やすことや,両親が子供に対してパソコン指導を行うなど,日頃から情報機器に対して興味・関心を抱かせるような家庭環境を構築することの必要性を指摘した.

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© 1997 日本教育工学会
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