抄録
大学2年次を対象とする情報処理演習の授業において,グループウェアを利用したグループによる総合課題演習に取組ませた.CSCW環境下でのグループ学習を通して学習者がリーダーシップやグループ学習に対してどのような認識や態度を獲得したのかを,その学習活動取組みの前後に実施したアンケートの回答結果をもとに分析した.その結果,リーダーには意見の受容と集約,および意思の決定に関する資質が重要であるとの認識を獲得するとともに,リーダーシップについてより詳細で具体的な認識を深めたことが示された.さらに,グループウェア活用とリーダーシップ認識との関連を調べた結果,学習者がグループウェアを適切に利用して協調活動を進めることができたかどうかによって,リーダーシップに対する学習者の認識に違いがみられた.