音楽医療研究
Online ISSN : 1883-2547
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小児終末期ケアにおける音楽療法
Kristen O’Grady
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2014 年 7 巻 1 号 p. 24-32

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抄録
子どもの死は、それを予測しているかどうか、そこに至る罹患時期の長さ、痛み・苦痛・トラウマの強さなどにかかわら ず、いつも悲劇的なものである。生の最後の段階における治療目標上の類似点(症状の管理法など)があるとはいえ、 大人と子どもでは自分の死を経験する過程に大きな違いが存在する。音楽療法は、生の終わりを迎える子どもと家族に 対する連携した総合的なかかわりの中で、重要な要素を占めるものである。音楽療法は家族全員に多面的な経験をも たらし、子どもの健康的な側面を表出させるものである。この論文では、死期の迫った子どもに対する音楽療法の中核 概念、そこから実際的なアプローチにつなげていく方法や最近の研究動向、将来の研究の方向性などについて述べ、 生の終わりを迎える子どもに音楽療法が提供される機会が増えることの意義を示した。(本論文の日本語訳の全文は、 北大路書房「医学的音楽療法 基礎と臨床」に掲載されています。)
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© 2014 日本音楽医療研究会
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