2005 年 22 巻 2 号 p. 83-86
哺乳動物では,雌あるいは雄ゲノムのみから構成される単為発生胚は妊娠の初期に致死となる.これは,生殖系列において性特異的に行われるDNAメチル化修飾により,父母アレル特異的に発現するインプリント遺伝子が生じ,その結果,雌雄ゲノム間で発生を支配する機能上の決定的な差異が生まれることに起因している.ゲノムインプリンティングが,単為発生を完全に阻止していることを検証するための最も直接的な方法は,インプリント遺伝子の発現を改変し雌性ゲノムのみから個体を発生させることである.
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