2012 年 29 巻 4 号 p. 175-179
余剰胚を凍結し,凍結融解胚移植を実施することにより採卵あたりART成功率は飛躍的に向上している.それゆえ,高い発育能を持つ凍結融解胚の見極めが重要となる.哺乳動物初期胚が消費する酸素量を個別に測定する技術は複数のグループより提案され,ヒト胚の臨床現場でも使用されるに至っている.上述の計測技術を用いて我々はヒト凍結融解胚盤胞が融解数時間で利用する酸素量に基づいて,高い発育能力を持つ凍結融解胚盤胞の選別系を構築した.本稿ではヒト凍結融解胚盤胞が利用する酸素量に基づいた,発育能の高い胚盤胞の選別系について紹介したい.
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