2019 年 19 巻 2 号 p. 61-66
首都大学東京大学院では,2017 年10 月から国際徒手理学療法コースを開設し,国際徒手理学療法士連盟(IFOMPT)の教育基準に準じた教育を行っている。教育期間は2 年であり,主として平日の18 時から21 時10分までの2 時限の授業で行われる。本コースのカリキュラムは,徒手理学療法の歴史や総論,画像評価,EBM,EBPT,クリニカルリーズニングなどの理論的な知識と,関節モビライゼーションやマニピュレーション,軟部組織モビライゼーション,神経モビライゼーション,モーターコントロールトレーニングなどの実技に加えて,学外臨床実習と修士論文のための研究など多くの科目が用意されている。本コースの特徴は,卒業すれば修士を取得することができるだけでなく,将来的にはIFOMPT に申請し整形徒手理学療法(士)(OMPT)養成施設として認められればOMPT が取得できることである。ただし,卒業時点での徒手理学療法の知識や技術は基本的なレベルであり,生涯教育として知識と技術の習得を行っていくことが重要である。