2020 年 20 巻 2 号 p. 41-48
〔目的〕非特異的腰痛症例に対し,2 つの分類法(STarT back screening tool とO’Sullivan Classification System)を用い,臨床推論とstratified care を行ったので報告する。〔対象〕30 代女性。座位保持や中腰姿勢で腰痛がみられた。動作検査では腰椎優位の動作となりやすく,L5 / S1 に過可動性と疼痛がみられた。〔方法〕stratified care を行い,動作指導,腰部安定化エクササイズ,ストレッチを実施した。〔結果〕疼痛(Visual Analog Scale)は35/100 → 10/100,機能障害(Roland-Morris-Disability Questionnaire)は9/24 → 2/24 と改善がみられた。〔結論〕2 つの分類法を組みあわせたstratified care は,症状に基づいて特異的な介入が行え,有用である可能性が示された。