2024 年 24 巻 1 号 p. 37-44
現在疼痛治療の臨床現場では,疼痛の病態分類を考慮した評価および介入戦略が重要視されている。疼痛には多角的因子が関連していることから,疼痛の評価ツールも幅広く開発されてきた。今回は部位を問わずすべての運動器疾患を対象に活用できる非特異的疼痛の質問紙評価ツールを紹介した。評価ツールは重症度判定および経時的な評価に活用するために,疼痛強度,疼痛部位,能力障害,生活の質に関連した評価ツールを紹介した。さらに,病態鑑別のための評価ツールとして,神経障害性疼痛および痛覚変調性疼痛に関連した評価ツールを紹介した。