MACRO REVIEW
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埋立地における水収支モデルによる浸出水オーバーフロー低減法の開発 : パプアニューギニアのバルニ埋立地の事例研究
ウォルター グリマ アウクレア北脇 秀敏
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2025 年 37 巻 2 号 p. 11-32

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抄録

最終処分場における埋立区画への浸出水循環は、一般的に水分の供給による生物分解促進と、放流可能なレベルまで浸出水質を改善するために行われる。一方本研究では、蒸発散量が大きい半乾燥地域である研究対象地で埋立区画に浸出水を循環させ、環境への越流量を減少させることを目的とした。

 本論文ではバルニ処分場における廃棄物の搬入状況や気象条件から水量収支を検討するモデルを作成した。本検討は、2016年に改修されたものの維持管理がガイドライン通り行われていないことに加えて浸出水処理池の容量が十分でない準好気性埋め立て処分場を対象として浸出水の越流量について改善策を検討したものである。モデルに使用したパラメータは処分場への水流出入量、循環量、地下水侵入量、蒸発散量等である。また浸出水貯留池の容量と浸出水循環可能量等の計算を行えるよう、処分場への廃棄物搬入量や気象データを収集分析した。

 モデルでは複数の直列配置の埋立区画と浸出水貯留池を表現したものを設定した。モデルは浸出水の発生と流入出・減少過程が表現できるものとなっている。一方ケーススタディにおいては定量化を簡略にするため、埋立区画と貯留池は各1カ所のみを設定してバルニ処分場の現状をシミュレーションした。

 さらに筆者らは浸出水貯留池の適正な容量と循環ポンプの能力の組み合わせを提案する手法も提案し、「越流等量線ベクトル手法」と称した。これを用いて浸出水の蒸発散を促進し、越流期間と総越流量を減じ、浸出水の非越流化を達成することを目指した。この方法は変化する浸出水量の管理に重要な手法であり、越流量の減少と非越流化に必要な条件を提案できるものである。分析では、特に浸出水の循環量と貯留池の容量に焦点を当てて検討した。浸出水の非越流化には貯留池の大きさとポンプ能力で様々な組み合わせがあるが、運転費が必要な循環ポンプの経済面についても考慮を行った。このアプローチは、さまざまな気象条件において最終処分場管理者が浸出水量を管理する際の利便性の高い手法を提供するものであると考えられる。

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