MACRO REVIEW
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最近の特許法の動向(マクロエンジニアリングの法的基礎)
宮本 隆司
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1988 年 1 巻 1 号 p. 18-21

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抄録

科学技術の国際性に伴う特許の国際性,そのための特許制度の国際協調,これに基づいて特許法の改正がなされたものであることを説明し,解説した。 すなわち,実質的な多項性への特許法の改正と,この改正のもつ意味,すなわちある科学技術を多方面から捉えて表現し,その特許明細書の特許請求の範囲を広げて記載することの重要性を説明した。これは,科学技術の非常な高度化に伴い,裁判官が技術文献である特許明細書に書かれた文章の行間を読めない為,従来の特許請求の範囲の記載どおりではその法的保護が十分ではなくなっているためである。 マクロエンジニアリングは,複数の科学技術の分野に跨って構成されることが多く,その場合の特許明細書の表現の仕方に対する注意すなわち技術用語の意味の差異に対する注意と文章の表現の正確さが必要である。

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© 日本マクロエンジニアリング学会
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