抄録
"バイオブリケット実証試験"は中日共同協議に基づき推進する、石炭燃焼による大気汚染とその防止を目的とした環境保護技術協カプロジェクトである。 1998年1月に、藩陽市環境保護局と日本慶慮義塾大学とはバイオブリケット実験装置に関する合意書を締結した。これに基づき、日本側は藩陽市環境科学研究所にバイオブリケット実験装置(ブリケッティングマシン、ハンマミル、ロートブレックス、ダブレットなど)を寄贈した。同年7月に、本装置を据え付け完了し、日本ホソカワミクロン株式会社の専門家等が現地試運転をした後、中国側の実験グループは計画に沿って、実験を実施した。即ち、a、原料炭の選択とバイオマスの箭分け、b、異なる石炭配合のブリケッティング、燃焼実験、c、バイオブリケットの精算コスト概算などを行った。異なる用途に適したバイオブリケット3種類を製造し、その内合計6トン販売した。また、バイオブリケットを購入したユーザーの意見を、バイオブリケットの製造方法に反映させた。本報告は上記試験結果とバイオブリケットを購入したユーザーの意見を取りまとめたものである。 本プロジェクトは中日双方の関係者の緊密かつ友好的な努力によって実施され、98~99年度の実験計画を大略完成し、期待通りの目的を得た。