MACRO REVIEW
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国際開発金融機関の環境配慮の枠組み
世界銀行とアジア開発銀行の環境配慮比較を通しての考察
鳴尾 眞二
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2004 年 16 巻 2 号 p. 13-24

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抄録

本稿の狙いは"国際開発金融機関の開発援助における環境配慮の枠組みを解明すること"である。 国際開発金融機関は開発途上国に対する融資を通じて途上国の経済発展の促進を主眼として設立された。そして、過去半世紀に渡って途上国の経済水準の向上に着実に貢献してきた。 しかしながら、1970年代になりこのような経済至上主義のアプローチに様々な視点から疑問が投げかけられるようになってきた。その一つとして環境問題がある。地球の許容量を超えた環境負荷の高い開発方式の限界と矛盾が露呈してくる中で、国際開発金融機関の開発融資についてもその見直しが迫られてきた。 本稿では世界銀行(以下、世銀)とアジア開発銀行(以下、ADB)を研究対象として比較検討し、国際開発金融機関の環境配慮の枠組みをモデル化する。

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