MACRO REVIEW
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ポスト化石燃料時代の安全保障の要
秩序を如何に維持するか?
角田 晋也木下 幹夫谷本 光生
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2006 年 19 巻 1 号 p. 3-11

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抄録

統合失調状態で背反する複合的な問題につき、マクロエンジニアリングは、リスクの大きい最適解ではなく、無難解を指向する。ポスト化石燃料時代には、石油に代わる液体燃料の不足により鉄道や大陸間・島嶼間海上短距離定期航路の安全保障上の重要性が増し、これら運輸の要衝を制する者は沿線の覇権をも掌握する。人口は岸辺や沿線に集中する。エネルギー源が多様化して、エネルギー源産出地が分散すると、エネルギーよりも希金属や食糧・水資源が安全保障上重要になるので、これらの開発・生産・流通の事業を掌握する必要がある。特に、産出地が地理的に極端に偏っている希金属の輸送路は生命線となる。

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