MACRO REVIEW
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圧縮空気を利用したロケットの地下発射方式の検討
草深 守人西村 毅
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1989 年 2 巻 1 号 p. 63-65

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抄録
新しいロケット打ち上げシステムとして圧縮空気を利用した地下発射方式について検討した。本方式では,ロケットの総重量に対するペイ・ロードの比率を上げるために,打ち上げ時の初期推力を機体外のエネルギー源によって与える。このエネルギー源として地下深部の岩盤空洞に貯えられた圧縮空気を利用する。発射時には,この圧縮空気はロンチングシャフトに導かれ,ロケットを積載したロンチングパッドを押し上げ加速上昇する。所定の初速度に加速されたロケットは,地表近くでロンチングパッドと切り離し,空間に射出され,同時にエンジンに点火する。以降は従来どおりロケット自身のエンジンの推力によって上昇する。検討の結果,圧縮空気によりマッハ1程度の初速度を与えることは可能であり,その効果としてペイロードが最大35%ほど増加することがわかった。
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© 日本マクロエンジニアリング学会
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