MACRO REVIEW
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2 巻 , 1 号
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  • 森 敬
    1989 年 2 巻 1 号 p. 9-11
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    2000年までに,1,000万人を超えるメガ都市は世界で23都市であるといわれている。このなかで約半数が地震地帯の上に乗っている。Perlmanの定義するメガ都市は情報拠点であることを条件としていないが,ニューヨーク,ロンドン,東京は三大情報キャピタルといわれている。さらに,ロスアンジェルスが加われば,情報都市に対する世界にとっての震災対策となる。2000年におけるメガ都市は,環太平洋に集中しており,都市生活者の78%はNICSに存在することになるという。 本論文は,東京を事例にしながら,対大震災シェルターとしての地下利用を提案する。
  • 水上 幹之
    1989 年 2 巻 1 号 p. 13-24
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    筆者は本年2月,当学会大規模輸送研究委員会にて,「地球に優しい交通システム」という題で,今後の大規模輸送のコンセプトにつき発表する機会を与えられたが,本論文はその際発表したものを多少アレンジし直したものである。ここでは20世紀の代表的な輸送機関である自動車交通に焦点をあて,おもに今後の道路交通がどう在るべきかを筆者なりに考え,来るべき第3ミレニアムに相応しい,自動車にとって代わるような次世代交通のコンセプトを取りまとめてみた。 したがって,本稿では自動車との関わりが第一義的に重要な論点であるので,輸送問題そのものをマクロ的に論じるというよりは,ある程度地上の交通機関である自動車一道路システムに議論を絞っているので,マクロ的ではないかもしれないが,その辺はご了承いただきたい。
  • 綿抜 邦彦
    1989 年 2 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    自然の物質の流れに抗して人為的な流れをつくるとき,自然環境に異常が生じる。二酸化炭素問題はその一例で,物質循環に対して時定数を著しく変化させたところに問題がある。自然環境の保全のためには人為的に変換された物質循環の時定数をもとにもどすような努力をしなければならない。 物質の流れで重要なもうひとつの問題は,自然環境におけるエントロピーの問題である。エントロピ一の増大した物質を回収するのは困難であり,また回収には多大のエネルギーを必要とする。エントロピーの小さいうちに物質を回収するほうが人類の歴史を考えるとき本当は経済的になるはずである。 物質循環における時定数の変換ということ,エントロピーの増大しないうちに回収するということ,このような発想の転換が地球環境の保全のためには必要なのである。
  • 高層風発電用超々巨大係留飛行船の自浮索および独航性諸船の基本発明
    島田 眸
    1989 年 2 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    成層圏と対流圏の圏界面は偏西風ジェットストリームの流れる巨大なクリーンエネルギー空間であり,エネルギー需要地の至近距離に眠っている。日本のエネルギー完全自給も十分可能である。 本案は同空間に風力発電所を搭載した巨大飛行船を係留させて原発,火電,水力に代替する大規模クリーンエネルギーステーションとしようとするものである。このために,われわれは,下記の概念発明を特許出願した。世論,政府,事業団体,企業の共鳴をえて事業化に結びつけたい。 (1)両端無負荷自浮索と同システム (2)独航式飛行船の離着水システム………等 本案は,経済性のためには巨大であるほど望ましく,究極的には「空中に係留された"都市"」のスケールにまで発展性を有する。地上からのみかけ上の大きさが太陽より小さければ日影はつくらない。成層圏へのO3供給も可能である。
  • 木下 幹夫
    1989 年 2 巻 1 号 p. 35-38
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    人間活動に起因する地球的規模の環境破壊が,人類生存に対する近未来の脅威としてクローズアップされているが,CO2問題,人口爆発に伴う食料問題,森林破壊に対する対策の一つとして,大規模砂漠緑化を提案する。 これを推進するうえで重要な点は,(1)資源面で豊富であること,(2)経済性を有すること,(3)周辺地域のマクロな気候を乱さぬこと,および,(4)緑化地域との調和,(5)国際間の協調,(6)次世紀の人類のあるべき姿に対するコンセプトづくり,が重要であると考えられる。 ここで提案する緑化のための水源は,太陽エネルギーによる人工降雨法,および海水淡水化による灌漑法である。その可能性を検討する。
  • 何故にコンピュータの真の発明者は間違えられたのか?
    宮本 隆司
    1989 年 2 巻 1 号 p. 39-42
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    自己の発明した技術内容を正しく握把しないと,発明者としての地位も名声も他人のものとなってしまう。そこで,発明者は,自己の発明の把握は当然にできているという迷信を打破し,論を進めた。 とくに,マクロエンジニアリングが目指す画期的な発明については,その発明のポイントがどこにあるかを考える必要があることを論じた。これは,20世紀のマクロエンジニアリングであるコンピュータの発明に関し,実際に生じた事件を例に挙げ,その発明の把握を間違えた原因を考え,どうすればそのような悲劇から避けられるかを追求した。
  • 谷本 光生
    1989 年 2 巻 1 号 p. 43-51
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    技術に対する一般的評価は低く,何か枝葉末節を論じているというようなことが一般的風評のようです。とくに,技術に携わったことのない人には,この傾向が強いように見えます。私にはそのようには思えません。「技術」は,人間の存在そのものと深く関係しているような気がしてなりません。「技術」とは別の範疇に属していると考えられている「思考様式」「行動様式」なども,「技術」と密接な関係を持っているような気が私にはします。 人間が外向きに働きかける方法には,(1)肉体を使った行動,(2)言葉による働きかけ,の二面があり,それらは,表情や身振り・手振りなどのように言葉と同時に用いられることが普通です。 「技術」は,人間の外延的働きかけのなかで,最も具体的かつ重要な働きかけであり,そのための手段・方法でもある。その結果として人間は「技術」から多大な成果と便役を受けています。とするならば,「技術」の中心にも,同様に(1)肉体的行動,(2)言語的働きかけ,の二面的なものがあり,それらと深く関係を持っていると考えるのが的を得た考えであろうと思っております。 日本と欧米・中国との間にある"言語構造の違い","工具の使い方の違い"に着目して,両者の技術の構造の差異と,日本文化の特徴といわれている諸風評について,相関関係を論じてみたものが本稿と次稿「日本の技術の特徴」です。
  • 石川 洋二
    1989 年 2 巻 1 号 p. 53-56
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    宇宙生物学の立場から見て月がいかに魅力に欠けるか,を以下に論考する。宇宙の進化は,均一な系(ビッグ・バン)から多様な系への変化と考えられるが,その過程において,外部からのエネルギーによって常に活性化される閉鎖系が誕生してきた。その系内のダイナミズムは自己組織化を促し,したがって生体内で起こっているものと類似であるとみなすことができる。星間雲,木星,土星の衛星タイタンでの化学進化は,そのような生きた系の例である。また,これらの系では,生命を構成する原初物質の生成が見られるのも興味深い。ひるがえって,月には,外部エネルギーによる活性化,あるいはパターン形成が見られず,また,生命の痕跡もまったく見られない。加えて,月には,大気,水,粘土鉱物がないことから,地球上の生命にとっては,移住,あるいは生存しにくい環境にある。以上の観点から,月は,生命とは相容れない無機的な岩石とみなすことができる。
  • 子供への宇宙教育の提言
    森田 照道
    1989 年 2 巻 1 号 p. 57-61
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    宇宙に対する啓蒙として,子供を対象とした提言をしたい。具体的には,○センス・オブ・ワンダーを呼びおこす。○実物のもつ説得力を利用する。○いろいろな将来のストーリーをかいてみる。○現実にはないもの,ことの絵をかかせる。○宇宙産業の高収益性を予感させる。の五つの観点から,どう子供たちにアプローチすべきかをまとめてみた。こういった枠組がしっかりできあがっており,そして,私がもし今少年であったら,私もまよわず宇宙関連の仕事を選んだことと思う。
  • 草深 守人, 西村 毅
    1989 年 2 巻 1 号 p. 63-65
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    新しいロケット打ち上げシステムとして圧縮空気を利用した地下発射方式について検討した。本方式では,ロケットの総重量に対するペイ・ロードの比率を上げるために,打ち上げ時の初期推力を機体外のエネルギー源によって与える。このエネルギー源として地下深部の岩盤空洞に貯えられた圧縮空気を利用する。発射時には,この圧縮空気はロンチングシャフトに導かれ,ロケットを積載したロンチングパッドを押し上げ加速上昇する。所定の初速度に加速されたロケットは,地表近くでロンチングパッドと切り離し,空間に射出され,同時にエンジンに点火する。以降は従来どおりロケット自身のエンジンの推力によって上昇する。検討の結果,圧縮空気によりマッハ1程度の初速度を与えることは可能であり,その効果としてペイロードが最大35%ほど増加することがわかった。
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