抄録
シベリア鉄道は、シベリア・ランドブリッジ(SLB)の主軸的輸送手段である。日本側のSLB利用は低迷している。これは宣伝ほどにはトランジット・タイムが確保されず、価格面でもオール海運の方が割安であると認識されているからである。顧客が嫌う問題の多くは、コンテナ船がロシア港に到着した後、鉄道貨車に積み込まれるまでに発生している。シベリア鉄道利用活性化のためには、これらを改善し、総合輸送システムSLBが効率的に機能することを図らなくてはならない。日露両国の産業と関連地域経済活動活性化のため、総合的調査の実施を提言する。