気象集誌. 第2輯
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中緯度に於けるオゾン全量の季節変化
関口 理郎木田 秀次
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1971 年 49 巻 2 号 p. 95-110

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抄録
観測されるオゾン全量は,二つの要素から成ると仮定して,その季節変化を調べた.一つの要素は,光化学平衡値としてのオゾン全量,他方はその平衡値からの偏差で大気の運動に起因するものである.前者を効果A,後者を効果Bと呼ぶ.また効果A,効果Bの大きさとは,それらの年変化における振幅の大きさのことである.解析の結果,効果Bは冬に最大となり,且つ高緯度側の方が大きい。そしてその大きさの分布は,超長波のパターンに類似している.一方効果Aは,効果Bとほぼ同程度の大きさで,これもまた高緯度側の方が大きい.効果Aの大きさは,オゾンの古典理論から予想されるものよりも大きいように思われ,修正理論の方がふさわしいということを示しているようである.
オゾン全量は,効果Aと効果Bの和としているので,同緯度での効果Aが等しいことから,同じ緯度にある観測点でのオゾン全量の年変化は,効果Bの大きさによって差が生じる.即ち,効果Bが大きい程,オゾン全量のMaximumの出現時期が春から冬へと早まることになる.
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© 社団法人 日本気象学会
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