気象集誌. 第2輯
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大気中の小規模渦の回転源に関する実験
文字 信貴光田 寧
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1983 年 61 巻 1 号 p. 91-99

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抄録
竜巻や塵旋風など大気中の小規模渦の室内実験において,境界条件としての周囲の回転を与える層の高さや厚さを変化させた場合,渦の性質がどの様に変化するかを調べる実験を行った.周囲の回転を収束層の上層部においてのみ与えた場合,1)風速の半径方向の分布には2つの極大,すなわち,メソサイクロン及び竜巻渦のピークに対応する極大が現れる,2)渦崩壊が,収束層全層で回転を与えた時より起り易いレイノルズ数の領域がある,3)竜巻状渦の渦核のすぐ外側での風速分布の傾きは下層ほど大きい,などの性質を有する渦が形成される事が明らかとなった.
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© 社団法人 日本気象学会
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