1987年12月23日から1ヶ月ノールウェイのカウトケイノで行われた低温型雪結晶の観測期間中に、68個の十二花の雪結晶を採取し顕微鏡写真を撮影した。十二花の雪結晶の側面(結晶c一軸に直角な方向からみた)の形態を解析した。十二花雪結晶の枝のなす角度φを顕微鏡写真から測定した。ほとんどの十二花は2個のダブルプレート(ないしは六花)からなっていた。角度φの分布においては、いわゆる回転双晶機構による十二花雪結晶形成の証拠はみられなかった。他の機構による十二花の形成の可能性も否定できないが、ほとんどの十二花雪結晶の形成機構は雪片説で説明される。