1992年により、内観療法は中国に導入されてから、医療分野だけでなく、教育や矯正などにも取り入れられ、全国で広がっている。本論では、中国における内観療法がこれまで発展してきた歴史を紹介しつつ、中国の内観療法の実情を調査研究することにした。これまで内観療法を取り入れてきた施設(5ヶ所)を対象として調査を行った結果、中国に導入された内観療法は、自国の実情に合わせた、いわゆる「変法内観」として展開されていることが明らかになった。これをどのように理解するか、本論では、文化の視点を持ち込んで考察を試みた。