抄録
本研究では,介護保険施設入所者の栄養ケア・マネジメント( Nutrition Care and Management:
以下NCM )において,認知症高齢者の食事中の徴候・症状別に対する栄養ケアの有効性を検証することを
目的にした。11 項目の認知症高齢者の食事中の徴候・症状に対するNCM を行った介入群108 名と,通常の
NCM を行った対照群36 名のBMI ,食事摂取量(主食,副菜,全体の喫食%),認知症高齢者の食事中の徴候・
症状の頻度( 5段階)を1 か月毎に3 か月間モニタリングを実施し,有効性を検証した。
介入群の【拒食】【傾眠】【徘徊・多動】の頻度は,3 か月後に軽減が見られた。介入群の食事摂取量は,全体,
主食,副菜ともに,3 か月の全期間にわたって増大がみられ,特に介入後1 か月後に増大がみられた。BMI
は1 カ月後に増大がみられた。対照群では,認知症高齢者の食事中の徴候・症状の頻度の軽減は見られず,
食事摂取量も増加しなかった。
以上の結果から栄養ケアの介入は,一部の認知症高齢者の食事中の徴候・症状の頻度の軽減と,認知症高
齢者の低栄養状態の改善に有効であることが明らかになった。
キーワード:認知症高齢者の食事中の徴候・症状,低栄養状態,介入研究,栄養ケア・マネジメント,介護保険
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