日本健康・栄養システム学会誌
Online ISSN : 2758-3309
Print ISSN : 2432-3438
若年女性の冷え症に対するカプシエイト類経口摂取の有用性
兒島(森澤) 茜 森奥 登志江小多 沙知馬嶋 真子加藤 昌彦
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2015 年 15 巻 2 号 p. 41-46

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抄録
唐辛子品種「CH-19 甘」に含まれるカプシエイト類の経口摂取が,若年女性の冷え症改善に有用かを検討 した。若年女性10 名( 21.5 ± 0.5 歳)を対象とし,全研究期間を5 月~ 7 月までの8 週間とした。研究開始か ら4 週間は1 日1 回カプシエイト類4.5mg を経口摂取させ,その後4 週間は摂取を中止した。研究開始時,4 週間後および8 週間後に四肢末梢部の皮膚温および安静時エネルギー消費量を測定し,冷え症に関連する不 定愁訴を調査した。カプシエイト類の4 週間の経口摂取は,若年女性の四肢末梢部の皮膚温を上昇させ,冷 え症に関連する不定愁訴を改善させた。しかし,これらの効果は,カプシエイト類摂取の中止により速や かに消失した。一方,安静時エネルギー消費量は,有意な変動を認めなかった。本研究の結果は、カプシ エイト類の経口継続摂取は,若年女性の冷え症改善に有用であることを示唆する。 キーワード:冷え症,皮膚温,不定愁訴,カプシエイト類
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© 2015 一般社団法人日本健康・栄養システム学会
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