自然災害科学
Online ISSN : 2434-1037
Print ISSN : 0286-6021
報告
2019年9月22日に宮崎県延岡市で発生 した竜巻災害の特徴
山本 晴彦渡邉 祐香兼光 直樹松岡 光美福永 祐太坂本 京子岩谷 潔
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2021 年 40 巻 3 号 p. 347-367

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抄録
2019年台風17号が九州西岸の東シナ海を北東に進んでいる最中, 9月22日8 時22分頃,宮崎県延岡市の浜町付近で発生した竜巻はJR 南延岡駅の北側を通り,旭化成㈱の恒富地区の工場群を縦断して,中島町を通過した。さらに竜巻は,五ケ瀬川を越えて昭和町,JR 延岡駅の北側を通過して中川原町,山月町から祝子川を越え,夏田町の水田地帯,桜ケ丘の延岡商業高校の西側を8 時40分頃に北上し,山際で消滅した。現地調査から竜巻の長さ約7.3 km,被害幅は昭和町で最大300 m,延岡河川国道事務所が設置したカメラの映像等から移動速度は約55 km と推定された。建物被害を「日本版改良藤田スケールに関するガイドライン」で評価した結果,JEF2と判定された。
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© 2021 日本自然災害学会
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