帰省または旅行中に普段いない場所で地震・津波が発生したときの対応行動 －2024年能登半島地震での事例調査－

抄録

これまで，地震が発生した時の当該の地域における居住者を対象にした調査研究は多数行わ れているものの。「普段いない場所」で災害に遭遇した人に対する実災害での実態は把握されて いなかった。2024年1月1日に発生した能登半島地震は，発災時が元日であったことから，帰 省者や旅行者といった「普段いない人」が多数，地震に遭遇した事例である。本報告は，実災害 における「普段いない人」の地震発生時の対応行動を明らかにするために，能登半島地震の発生 時に帰省や旅行で石川県・富山県・新潟県内にいた966人の発生当時の対応行動を明らかにし， 「普段いない人」の対応行動や特性に関する実測データを収集・提供するものである。