自然災害科学
Online ISSN : 2434-1037
Print ISSN : 0286-6021
令和6年能登半島地震特集 論文
令和6年能登半島地震の輪島市朝市通り付近における市街地火災の建物被害調査と焼け止まり状況の分析
廣井 悠北後 明彦大津 暢人村田 明子山下 平祐花井 英枝大津山 堅介ピニェイロ アベウ タイチ コンノ苫米地 毅大
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 43 巻 3 号 p. 709-721

詳細
抄録
本稿は,令和6年能登半島地震時に輪島市河井町朝市通り付近で発生した地震火災について調査した結果を報告するものである。調査の結果,焼損棟数は全焼249棟,部分焼7 棟であり,焼失範囲の面積が約52,000 m²と推定された。なかでも特に著者らは本火災で建物に焦点を絞った現地調査を行い,焼失建物と焼け止まり建物のデータベースを作成することで被害の詳細な記録を残し,これと公的機関による情報等も収集し,出火・延焼・消防の3 点から本火災の概要を整理した。そして本稿ではさらに,本火災における焼け止まり条件を抽出した。この結果,6パターンの焼け止まり箇所において多様な延焼阻止の条件が得られた。
著者関連情報
© 2024 日本自然災害学会
前の記事
feedback
Top