抄録
令和6年8月8日に発生した日向灘の地震に伴い,南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が気象庁より発表された。臨時情報の運用開始から5年以上経過した時期で初の発表となったことを含め,その対応をめぐり様々な社会的反応が生じていた。本研究は,激震地である宮崎県宮崎市・青島地区での調査を通じ,地震発生後の避難行動と臨時情報をめぐる対応を分析したものである。具体的には,青島地区に居住・勤務・通勤・観光していた住民を対象とした調査票に基づく聞き取り調査に加え,青島地区の行政職員(青島地域センターの職員)と青島地区の観光施設職員(宮崎市青島ビーチセンターの職員)を対象とした半構造的な聞き取り調査した。その結果,臨時情報に関する対策と並行して突発的な災害にも備えることが,結果的に臨時情報の対応行動を高める可能性があることが示唆された。