2017 年 66 巻 4 号 p. 358-366
国連ミレニアム開発目標(MDGs)から持続可能な開発目標(SDGs)への移行期を含む2015年度から2017年度に発刊された関連資料について二次解析を行うことにより,グローバル指標の枠組みの動向について分析を実施した.また,SDGsでは先進国も対象となり,日本においてもSDGs進捗状況のモニタリングが必要となるため,日本でのSDGsに関するモニタリング体制についても検討した.解析に用いた二次資料は,2015年以降に国連もしくはWHO等の国際機関ならびに国内公的機関から発刊されたSDGsに関する公的文書である.SDGs分析にあっては地域保健・医療と関連性が深い目標 2「 飢餓」,目標 3「 保健」,目標 6「 水・衛生」の 3 目標について重点的に分析した.また,2016年12月に首相官邸・SDGs推進本部が提示した「SDGsを達成するための具体的施策」について分析を行い,上記の 3 つの目標でのターゲットと具体的なわが国の施策について分析を行い,対応が不足しているターゲットについて分析した.