目的:山梨県内の二次救急医療機関の救急外来従事者の自殺企図者等への対応に関する認識を調査することで,課題を明らかにする.
方法:県内32カ所の二次救急の救急外来従事者を対象に無記名自記式アンケートを実施し,集計・分析した.
結果:自殺企図者等への対応をする上での課題としては,精神科医がいない(60.7%)が最も多く,精神保健の専門職種がいない(54.5%),精神症状の評価方法が分からない(44.4%)が続き,これらの 3 項目は小規模病院で有意に多かった.自殺企図者等に対して必要だと思われることとして,精神科との連携(82.0%)が最も多く,自殺企図者等への対応・手順マニュアル(65.2%),家族への相談支援(59.2%),対応スキル向上のための研修(52.8%)と続いた.対応スキル向上のための研修については,特に小規模病院でのニーズが高かった.
考察:身体科と精神科の連携など精神科ケア体制を構築すると共に救急外来従事者が自殺企図者等へ適切に対応できるような研修が必要であることが示唆された.
結論:今後は精神科を含めた地域の関係機関との連携強化とともに二次救急従事者へのPEEC(Psychiatric Evaluation in Emergency Care)研修などの実施やマニュアルの活用を推進していきたい.