目的:勤労者のメンタルヘルスや仕事に対する肯定的な認知に有用な手段として,漸進的使命感尺度を用いた面接技法と面接過程を明らかにする.
方法:正規雇用の勤労者を対象に調査的面接法を行い,24名の面接結果を質的記述的に分析した.面接では漸進的使命感尺度結果を提示し,自己解釈と仕事の意味づけを確認した.分析は,1逐語録から面接技法を表す記述を抽出し類似性から分類整理しカテゴリーとした.2面接技法のカテゴリーを時系列に整理し,フェーズ毎に用いる面接技法を分類し面接過程として示した.
結果:1面接技法として【協働関係の構築】【面接の構造化と方向づけ】【漸進的使命感尺度の解釈と自己認知の確認】【仕事の意味づけの最適化】【ストレングス視点とポジティブ・フィードバック】【ライフストーリー化と体験のリフレーミング】の 6 つが抽出された.2 4 段階の面接過程(心理的安全な関係づくり,面接構造と仕事の意味づけの共有,漸進的使命感尺度の提示と解釈,ライフストーリー化と体験のリフレーミング)と各フェーズで用いられる面接技法が整理された.
結論:漸進的使命感尺度を用いた面接技法と面接過程を提示した.この面接は,面接者と対象者の協働関係を基盤とし,漸進的使命感尺度という客観的指標を用いて,対象者の仕事の意味づけや新たな自己像の構築を促進するものであると考えられた.