抄録
本論文では, サポートベクタマシン (SVMs) を使った文書分類において仮想事例 (virtual examples) がどのように性能を改善するかを調べる.ある文書から少量の単語を追加したり削除したりしても, その文書が属するカテゴリは変化しないとの仮定を置いて, 文書分類のために仮想事例を作る方法を提案する.提案手法をReuters-21758テストセットコレクションで評価した.実験により, 仮想事例はサポートベクタマシンを使った文書分類の性能向上に役立つことが確認できた.特に, 学習事例が少量の場合にその効果は顕著であった.