抄録
位相幾何学的アプローチによるタッチセンシングアルゴリズムのニューラルアーキテクチャについて概説する.ここでは,これまでの共同研究について,それぞれの課題の問題設定から,それらを解くための計算理論,表現とアルゴリズム,さらにはハードウェア実装や神経実装につながる一連の研究の流れに焦点を当てて説明を試みたい.はじめに,オイラー積分に基づくタッチカウンティングを説明する.次に,グラフ理論に基づく離散版ポアンカレ-ホップ指数を経由してオイラー標数を求められることに着目した,タッチセンシングアルゴリズムとその実装について説明する.さらに,それらの応用として,ジェスチャーの交点検出について展望を述べたい.