日本神経回路学会誌
Online ISSN : 1883-0455
Print ISSN : 1340-766X
ISSN-L : 1340-766X
解説
自由エネルギー原理は脳型人工知能の基盤となるか~アクティブインファレンスの意義について~
大羽 成征
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2018 年 25 巻 3 号 p. 113-122

詳細
抄録

自由エネルギー原理(FEP)および能動推論(AIF)は,動物の脳が環境を知覚し認識しこれに基づいて行動を起こす過程の情報処理機構全般を対象とした説明原理であり,脳の神経計算機構のモデルであるのみならず,動物やヒトを取り巻く実環境タスクに向き合う人工知能設計のためにも示唆するところが大きい.本論では,FEPおよびAIFが依って立つ基盤である変分推論および確率的推論としての制御について,それぞれその基礎を確認することによってFEPおよびAIFの意義を浮かび上がらせることを試みる.

著者関連情報
© 2018 日本神経回路学会
前の記事 次の記事
feedback
Top