看護理工学会誌
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原著
皮膚バリア機能測定としてのスキンブロッティング法によるアルブミン検出
玉井 奈緒峰松 健夫津國 早苗麻生 くみ東村 志保仲上 豪二朗真田 弘美
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2017 年 4 巻 2 号 p. 116-120

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抄録

皮膚バリア機能の代表的な評価方法に経皮水分蒸散量(TEWL)があげられる.しかし,臨床の場において安定したTEWL の値を得ることはむずかしい.本研究では,皮膚バリア機能の新たな評価方法として,スキンブロッティングによるアルブミン検出法を評価するために,動物と人におけるTEWL とスキンブロッティングによるアルブミン検出強度の相関を分析した.結果として,マウスの背部皮膚ならびに人の前腕皮膚のアルブミン検出強度はTEWL と有意に相関していた(マウス;r=0.56,p=0.02,人;r=0.73,p<0.01).以上より,スキンブロッティングによるアルブミン検出強度はTEWL の代替としての皮膚バリア機能評価として非侵襲・安定的な方法といえる.

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© 2017 看護理工学会
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