2017 年 4 巻 2 号 p. 98-104
末梢静脈カテーテル留置は,看護師が行う技術のなかで最も侵襲が大きく難易度が高い医療行為の1つであり,患者の苦痛や合併症を最小限にするために1回の穿刺でカテーテルを留置させることが望ましい.今回,標的となった静脈血管の特徴から静脈穿刺の不成功にかかわる要因を検証した.看護師が標的とした皮静脈の駆血後の深さ,断面積,可視性,可動性,触知の有無を調査し,看護師に穿刺の難易度を0(やさしい)から10(むずかしい)の11 段階で評価してもらった.調査した末梢静脈穿刺は65 件で,成功率は69.2%であった.分析の結果,末梢静脈穿刺が不成功となる要因は,静脈血管が深い,細い,可視性がないであった.穿刺の難易度は,可視性がないあるいは触知できない場合に高く評価され,不成功群は有意に難易度が高かった.目視できない,また細い静脈血管に対しては可視化させる,静脈血管を拡張させるといった介入が有効である可能性が示唆された.