フランスでは長寿命核種を含む放射性廃棄物の処分に関して, 政府により「リバーシビリティ」の必要性が示されている. フランスにおける放射性廃棄物処分の事業実施主体であるANDRAはリバーシビリティをステップワイズな処分場およびそのマネッジメントにより具現化しようとしている. リバーシビリティを実現する上で, モニタリングは重要な役割を果たす. しかしながら, モニタリングにより処分場の長期健全性が損なわれることは許されない.
本研究では, 処分場の構成要素の性能を低下させることなく, リバーシブル処分場におけるモニタリングを実現するため, データ通信用等のケーブルを使用しない無線モニタリングの概念を構築し, 処分場内における無線データ通信に関する技術的な実現可能性をモデル実験を通じて検討した.