原子力バックエンド研究
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研究論文
熱水変質に伴う希土類元素の地球化学的挙動 : 熱水系におけるAm, Cmの移行遅延に対する示唆
鹿園 直建小川 泰正
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2006 年 13 巻 1 号 p. 3-12

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抄録

 熱水性鉱床 (黒鉱鉱床) 地域の熱水変質を受けた玄武岩質, デイサイト質岩石中の希土類元素の分析を行った. 希土類元素の地球化学的特徴 (軽希土類/全希土類比, La/Sm比, Eu異常) は, K2Oインデックス (= K2O / (K2O + Na2O + CaO + MgO) × 100) , 酸素同位体組成 (δ18O) と関係していることが明らかになった. この関係は, 軽希土類元素が熱水性鉱床生成の場およびその近くにおいて, 岩石から熱水へほとんど移行せず, また, 熱水から岩石へ付加されたであろうことを示している. Amと Cmの化学的類似元素である軽希土類元素の地球化学的挙動は, もしも熱水が処分場へ来て廃棄物体と接したとしても, Am, Cmも熱水作用により高レベル放射性廃棄物ガラス固化体から熱水へほとんど移行しないことを示唆する.

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© 2006 社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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